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“UECHUのひと” インタビュー⑦ 〜こども食堂への想い・石河裕子さん〜

2024.4.07 / インタビュー:宮原 唯衣

  今回はUECHUで月に1回開催している、こども食堂のスタッフ、石河裕子さんにお話を伺いました。もともとは保育士をされていた石河さん。6人の子どもを育てるお母さんで、今はご自身のカフェとUECHUを通してこども食堂に携わっています。


― 子ども食堂の原点 ―

○石河さん
 もともと営んでいるカフェが寄居の方にあります。その店では今までも、こども食堂を定期的に小さい規模でやっていました。〈 店名:モトソバヤdeカフェ鐘撞堂(seasonal organics) 〉

こども食堂を始めようと思ったきっかけは何ですか?
○石河さん
 子どもが6人いるので、外食すると物凄くお金がかかるんです。だから食生活に対する親御さんの負担を実感していて、少しでも軽くできたらと思って始めました。また、本当の貧困層の人々に食事を届けたいという願いもあります。ここに来れば、美味しい安全なものをお腹いっぱい子どもに食べさせられる場所でありたい!という想いがありますね。

こども食堂の“こども”いう視点に着目したのは、やはりご自身が6人のお子様を育てているからでしょうか?
○石河さん
 そうですね、それが1番大きいです。UECHUだと中学生以下の子は無料、おかわりも無料というところに、初めて来た方は驚いていました。寄居町のカフェは4月25日にリニューアルOPENする予定で木曜から日曜までの営業ですが、こども食堂メニューは1日10人無料でやろうと考えています。こども食堂では「どの子もみんなの子」として、未来ある子ども達を大人の力で支えていけたら良いなと思います。

それは良いですね!

― UECHUで開催を始めたこども食堂への想い ―

UECHUでのこども食堂の、主な目的とは何でしょうか?
○石河さん
 1番は“食育”としても、有機の町であるこの小川町で本当の野菜の美味しさを有機農家さんのお野菜を使って伝えたいという想いがあります。野菜嫌いな子はたくさんいて、野菜に対しての抵抗が大きいと辛い子は結構辛いと思うので・・・それでも、野菜に触れる機会を提供して1口でも食べてもらえたら良いなと考えています。
 そして、無添加で無化学調味料のものを届けたいです。こども食堂やフードバンク等は、化学調味料だらけのものや、インスタント、レトルトのものが世の中には多いイメージかと思います。そうではなくて、本来の野菜を中心とした安心安全なものを届けたい。極端に言ってしまえば、ファストフード店に行くよりこっちに来てくれたら、1番嬉しいですかね。

※お料理内容は毎月変更あります。

まずは新鮮なお野菜に触れる機会から作ることが大事ってことですね。
○石河さん
 そうですね。そして最終的には、農家さんたちのお野菜をここで食べたお母さんたちが、この農家さんの野菜を買いたい!と思ってくれたら、それが1番嬉しい流れです。だから開催する度に、どの農家さんから何のお野菜をいただいたか書くようにしています。食材が被る場合もありますし、どのお料理に誰からいただいたお野菜が使われているか完璧に紹介するのは難しいですが…お野菜を提供してくださっている農家さんとお食事された人々が繋がっていく。そうした人と人との繋がりを大事にしたいです。


農家さんと消費者との繋がりを深めていく目的もあるとは、知りませんでした。
UECHU第1回目のこども食堂の開催時、様々な人との関わりもあって開催されたと思うのですが、特に印象に残っているような出来事はありますか?

○石河さん
 第1回目は、UECHUオープニングイベントの中の一つとしてお昼に開催しました。有井農円さんの乾麺を使った冷やしうどんと、ままにやさんの心ほどけるおむすびのセット限定200食無料!という会だったのですが、暑い中、皆さま外まで並んでくださって大行列で本当に200食無くなり驚きました。

第1回目から大行列とは凄いですね!来てくれた多くの人や農家さんとの繋がりがあって、今のUECHUができていると感じました。
○石河さん
 はじめは、農家さんから野菜を購入して開催していましたが、回を重ねるにつれ、今では色々な農家さんがこども食堂用にと寄附をしてくださるようになり、今のこども食堂の形があります。近郊含め小川町の有機農家さんには、本当に感謝しかありません。


 あとは、UECHUならではの利点があるとも思っています。例えば、UECHUだと普通のレストランと違って、学校ということで広い空間もあり、子どもが多少騒いでも親御さんはゆっくり食事ができると思います。もちろん、こども食堂なので主役は子どもというのもありますが。レストランでは、騒ぐとどうしても周囲の迷惑になってしまいます。ここであれば、子どもが動き回れたり、1階の御座のスペースなら赤ちゃんを寝かせながら食事が出来たり。お母さんたちが気兼ねなく子どもを連れて外食できるという点は大きいと思います。

確かに、他ではなかなか無い空間ですね。
最後に、今後のこども食堂における将来像は何かありますか?
○石河さん
 今後は、残りの食材を保存食品に加工して、次回の開催に向けて繋げていけるように工夫していきたいですね。冷蔵庫に入れられるものにも限度があるので、余ったお野菜をドレッシングに調理して保存など、うまく加工をして今よりもさらに無駄を出さないようにしたいと思っています。

 あとは、子どもの参加はもちろん、ご家族の参加や大人だけの参加者も増やしていけたら嬉しいです。“大人で未来の子どもを育てよう”というのがテーマで、主に大人の方からのお食事代の売り上げを次回の開催に繋げることで、このこども食堂が成り立っています。だから大人が来ないと成り立たないという問題もあり…。大人の皆さまだけの参加も大歓迎です!!

 
 UECHUで月に1度の“こども食堂”は、主催者や農家さん、来てくださっている皆さまのたくさんの想いが集まって開催されています。ぜひ1度、開催時に足を運び、美味しいお料理を食べてみてはいかがでしょうか。

開催地:【旧上野台中学校】小川町東小川2-22-1
TEL:070-8553-1169 ( 担当:石河さん )
料金:大人1,000円・中学生以下0円
運営事業者:株式会社おいでなせえ

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